若はげと言うと、まず毛が抜け始めるというイメージがありますが、実際は抜け毛よりも先に毛が細くなるケースがほとんどです。
毛の太さにはもともと個人差がありますが、直径が0.1mmあれば太い毛。平均では0.08mm程度が目安となっています。
しかし、何らかの理由によって頭皮環境が悪化すると、毛根そのものが弱り、太くて丈夫な髪が作れなくなります。
すると、髪が根元から徐々に細くなり、直径0.06mm程度になるとハリやコシのない、いわゆる猫毛になってしまいます。
数ある髪のうち、数十本程度の細毛なら問題ありませんが、普通の毛より猫毛の方が目立つようになったら若はげの赤信号です。
毛が細くなる原因
髪の毛が細くなる原因は、主に以下の点が挙げられます。
栄養不足
細毛になる最も大きな原因が栄養不足です。
毛根は頭皮に張り巡らされた毛細血管を通じて、血液から酸素や栄養素を補給し、髪の発毛や育毛を行っています。
そのため、体全体が栄養不足に陥ると、毛根に十分な栄養素が行き渡らなくなり、髪の毛を作るはたらきそのものが低下してしまいます。
特に栄養は生命活動に必要な内臓に優先して回されるので、健康に直接関係のない髪は慢性的な栄養不足に陥りやすい傾向にあります。
毛穴トラブル
髪の毛は毛穴に埋まった毛根から生えているため、毛穴の状態によって髪質が大きく左右されます。
そのため、毛穴に余分な皮脂やふけがつまっていたり、毛穴まわりに炎症が起こっていたりすると毛根もダメージを受けてしまい、細毛の原因になります。
毛穴トラブルの原因はいろいろありますが、ふけが大量に発生したり、頭皮が皮脂でベタついていたり、かゆみを感じた場合は要注意です。
AGA
AGAによってヘアサイクルが乱れると、髪は成長する前に抜けるようになってしまいます。細くて短い毛が多いとAGAが進行している可能性がありますので、はやめのAGA対策が必要です。
毛が細くなるとどうなる?
では、毛が細くなってくるとどのような変化が現れるのでしょうか?
ボリュームがなくなる
髪のボリュームは本数だけでなく、髪の太さにも大きく左右されます。
太い毛の場合、髪が密集してボリュームがあるように見えますが、細毛になると毛穴と毛穴の間にすき間が空いてしまい、地肌が透けて見えてしまいます。
そのため、全体的なボリュームも大幅にダウンし、薄くて寂しい印象を与えることになります。
ヘアスタイルがつぶれる
健康な髪の場合、1本1本にコシとハリがあり、ふんわりとしたボリュームを作り出すことができます。
一方、細毛には強いハリやコシがないため、髪を根元から立ち上げるのが難しくなります。
スタイリング剤を使ってもすぐに髪がぺしゃんとつぶれてしまうため、トップにボリュームが出ず、実年齢よりも老けて見られやすくなってしまいます。
色つやが悪くなる
細毛になると髪に含まれる色素成分も少なくなるため、もとは黒かった髪も薄茶色になったり、グレーに見えたりすることがあります。
また、健康な髪に見られるツヤもなくなり、パサパサと乾燥した質感になってしまうため、若々しさが失われてしまいます。
細くて短い抜け毛は・・危険!
若はげの原因の中で、一番厄介なAGAの可能性があります。
AGAが進行すると、ヘアサイクルが乱れてしまいますので、髪の毛が長く成長することが出来ずに抜けてしまいます。新しく生えてきた毛も、同じように長く太く成長することが出来ず抜けてしまいます。
放置すると、成長途中の毛の範囲がドンドン拡張していきますので、部分的に細くて短い毛ばかりになって薄く見えてしまします。
通常では抜けることがない成長途中の細くて短い抜け毛が多い場合は、AGAが進行している可能性大です。