若ハゲは、ある日突然始まるわけではなく、薄くなる前に何らかの兆候が現れます。
いつも通りに生活しているはずなのに、頭皮や髪の状態に異変が現れたら要注意。放っておくと知らないうちに若はげが進行し、気づいた時にはハゲが広がっている可能性があります。
若ハゲが進行してしまうと、再び髪を生やすまでかなりの時間とコストがかかってしまうので、気になる症状が現れた場合は放置せず、早めに対策することが大切です。
では、若はげになり始めると、具体的にどのような症状が現れるのでしょうか?
症状1. 毛が細くなる
頭皮環境が悪化すると、毛根が弱ってしまいコシのない細毛になってしまいます。
髪の毛が細くなると、髪の量が変わらなくても全体のボリュームが低下するため、薄毛に見られやすくなります。
考えられる原因は、
- 頭皮環境の悪化
- AGA(男性型脱毛症)
です。
部分的に細い毛が目立ち始めたら
頭全体ではなく、生え際やつむじ周りなど、部分的に細い毛が目立ち始めると、要注意です。
すでにAGAが発症し、ヘアサイクルが乱れてしまっている可能性大です。
ヘアサイクルが乱れると、髪の毛は「長く太く」成長することができなくなりますので、部分的に細くて短い毛が増えてしまい、頭皮が透けて見えます。
症状2. 抜け毛が増える
私たち人間の髪の毛は、平均10万本。そのうち毎日50~100本もの髪の毛が抜けています。
100本と聞くと多いようにも感じますが、髪の毛のわずか0.1%ですので、正常な頭皮状態であれば、髪の毛が新しくどんどん生えてきますので、薄毛になることはありません。
しかし、急に抜け毛の本数が多くなるのは若ハゲの兆候です。
毎日50本の人が、100本抜けるようになった場合は、たとえセーフラインの100本でも油断できません。毎日の抜け毛をチェックして100本抜け続けるようなら、「頭皮環境の悪化」や、「髪の成長を妨げる原因」によってヘアサイクルが乱れている可能性が高いです。
考えられる原因は、
- 頭皮の皮脂過剰
- 頭皮の血行不良
- AGA
などです。
頭皮の皮脂過剰や、血行不良の場合は、その原因になる「洗髪方法」「ストレス」「食生活」などを改善することで抜け毛が減ることが多いです。
一方、AGAの場合は、それらの原因を解消しても抜け毛が減らないことが多いです。
抜け毛の状態をチェックしよう
抜け毛をよく観察することで、ある程度原因を特定できます。
注意しなければいけないのは、「細くて短い」抜け毛です。
正常な頭皮であれば、成長途中の髪の毛はそう簡単には抜けません。
しかし、AGAの場合は成長途中の髪が少しの刺激で抜け落ちてしまいます。
細くて短い抜け毛が目立つ場合は、ほぼ間違いなくAGAが発症しています。
抜け毛の大半は洗髪のときに抜けますので、抜け毛の本数が増えた人は抜け毛の状態をチェックしてみることをお勧めします。
症状3. ふけが多くなる
ふけは、頭皮の新陳代謝(ターンオーバー)によって「剥がれた角質細胞」で、誰にでも当たり前に発生します。
目に見えないほど小さなふけは、どんな人でも発生しているのですが、目視できる大きなふけが大量に発生すると、頭皮に何らかのトラブルが発生している可能性があります。
ふけの大量発生を招く原因は、
- バリア機能の低下(紫外線の浴びすぎなど)
- 頭皮へのダメージ(パーマ、ヘアカラー剤など)
- 頭皮の乾燥
- ストレス
- 脂漏性皮膚炎
などがあります。
ふけが大量に発生すると、頭皮のトラブルの可能性が高まるだけではなく、発生したふけが毛穴に詰まったり、頭皮の常在菌が増殖するなどにより「頭皮の炎症」を引き起こし、抜け毛や薄毛の原因となるリスクが高くなります。
特に、「脂漏性皮膚炎」の場合は、頭皮が「赤くなる」「痒みが出る」「カサカサになる」などの強い症状が現れ、放置するとどんどん症状が悪化してしまいますので、皮膚科を受診してステロイドを使用した治療が必要です。
症状4. 皮脂の分泌が増える
人間の毛穴からは適量の皮脂が分泌されており、肌に適度なうるおいを与えて保護する役割を担っています。
しかし、睡眠不足やストレス、偏った食生活などによってホルモンバランスが乱れると、適量をコントロールできなくなり、必要以上に皮脂が分泌されるようになります。同様に、洗髪のしすぎも皮脂の過剰分泌の原因になります。
考えられる原因は、
- 油分の過剰摂取
- 洗髪のしすぎ
- 睡眠不足やストレスによるホルモンバランスの乱れ
などです。
余った皮脂は毛穴にたまり、やがて毛穴トラブルや抜け毛、薄毛のもととなってしまいます。
また、過剰な皮脂は、頭皮の皮脂をエサにしている「マラセチア菌」が増殖する原因でもあります。
マラセチア菌が増えすぎると、その分泌物で皮膚を刺激して炎症が起こるリスクが高くなります。
AGAの可能性も
AGAになると、DHTの作用で皮脂腺が刺激されるため、正常な状態よりも皮脂の分泌量が増えてしまいます。
生活習慣や、毎日のヘアケアに充分気を遣っているのに、常に頭皮がオイリーな状態なら、「AGA」の可能性も高まります。
若ハゲに有効な対策をしよう!
これまでご紹介した若はげの症状は、原因によって対策や治療法にも違いがでてくることもあります。
炎症や毛穴つまりなどの頭皮トラブルが根本原因で「細毛・抜け毛」が増えている場合は、生活習慣を改善することで症状が緩和することがほとんどです。
しかし、問題は若ハゲの原因がAGAの場合です。
AGAは男性の薄毛原因の約9割を占める脱毛症ですが、若ハゲの場合はAGAの遺伝子を色濃く受け継いでいますので、AGAの可能性がさらに高くなります。
AGAに有効な対策方法は2つ
今のところAGAの進行を止めるために有効とされる対策方法は、
- AGA治療薬
- AGA育毛剤
の2つです。
AGA治療薬は、医学的にAGAを治すことが可能ですが、制欲減退、胃の不快感、勃起不全などの副作用のリスクがあります。
一方、AGA用の育毛剤は、副作用の心配はありませんが、AGA治療薬よりも効果が劣ります。
若ハゲの進行を止めるためには、この2つのどちらかを実践するのが効果的ですが、どちらを選ぶかは、自分の薄毛のレベルや、生活スタイルによって皆さん違いがあります。
今若ハゲに悩んでいる方は、AGA治療薬と、AGA育毛剤の両方の特徴を比較して、自分に合った対策を実践してくださいね。